とにかく優しい父でした
私達は父に叱られたことがありません。いつも家族をあたたかく見守り、孫やひ孫に囲まれ、穏やかに笑っていた姿が印象に残っております。
老人会の役員を引き受けるなど地域の皆様とも交流させていただきました。皆様との旅行では宴会場で歌声を披露したと聞いておりますから、さぞかし父も楽しんでいたことと思います。
本来ならば多くの方に…
「お世話になった皆様に、父に代わりお礼をお伝えしたい。」
そう考えていたのですが、コロナ禍のためやむをえず、少人数での葬儀となりました。その点に関してはいまだに悔やまれます。
しかし、なんとも嬉しいサプライズがありました。
10月12日。100歳の誕生日を迎えたその日に亡くなった父のために、担当の内野さんとスタッフの方々がケーキを準備してくださったのです。
ハッピーバースデイ
可愛らしいケーキにろうそくをたて、ハッピーバースデイの曲を流してくださいました。別れの場とばかり思っていた葬儀で、まさかこのようにお祝いをしてくださるとは考えてもおらず、驚きながら涙ぐんでしまいました。
沈んでいた気持ちはいつの間にか消え、和気あいあいとした雰囲気になり、私達は100歳まで頑張ってくれた父に心から感謝することができました。
「元気なうちに、もっと親孝行をしておけば…。」
いまでもふとそう考えるのですが、最後はあたたかく送り出せたことで心残りが一つなくなりました。
きちんと父に別れを告げることができました
それだけではありません。
細やかに気を配り、親切にしてくださった担当の内野さんとスタッフの皆様のおかげで、心配も不安もなく葬儀を終えることができました。
喪主として気を張らなければならない場面もありましたが、しっかり父を見送ることができたと思います。
母の葬儀の際もたいへんお世話になり、お頼みして本当によかったと感謝するばかりです。
ありがとうございました。
父もきっと安心して母のもとへ向かったことでしょう。