色とりどりのサツキやツツジが咲き競う季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
お通夜、告別式の前に必ず行われる「納棺の儀」というものがございます。
納棺の儀とは、故人様の身支度を整えて棺へと納める儀式。
また、ご家族様が故人とふれあうお別れの場であり、大切な方の死を受け入れるための儀式でもあるといわれています。
故人様との大切なひと時に立ち会わせていただく中で、納棺が済んだ直後に涙ぐんでいたり、ぽろぽろと涙をながされている方がいらっしゃいました。それまでは、布団に横たわってただ眠っているように見えていた大切な方が、棺という狭い箱に入り蓋までされたことで距離を感じその死を強く実感するそうです。
大切な方が棺に入り、「ドライアイスで冷たくてかわいそう…」とおっしゃる方もいました。
お手伝いさせていただいている私達も、できれば布団のままでドライアイスに囲まれることなく送ってさしあげたいですが、納棺やドライアイスは最後のお別れの瞬間までお顔やお身体の変化を最小限にするために必要なものでもあります。また、蓋を閉じていないとドライアイスから発生した霜が溶けて、故人様やお棺が濡れてしまうことも…
それでも、最後の時間をなるべく近くに居て頂きたいと思っております。
もう一度触れてあげたい、あくまで故人様のお身体の状態にもよりますが、短時間でしたら開けることも可能な場合が多いです。納棺に立ち会えなかったご家族のためなどご要望があれば遠慮なく「蓋を開けてもらえませんか」とご相談くださいませ。
私達も大切な方を送る皆様の変化を見逃さず、しっかりと寄り添いお手伝いができるよう努めてまいります。
季節の変わり目で体調を崩されませんよう、どうかご自愛くださいませ。
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文十鳳凰殿 平安会館
岡田 美奈子