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末期の水

厳しい寒さが顔を出し、本格的な冬の到来を感じる季節になりました。
皆様、如何お過ごしでしょうか。

本日も当ブログへのアクセスありがとうございます。

この度は 文十鳳凰殿 西尾幡豆斎場 にてお手伝いをさせていただきました。

突然ですが、皆様は死に水(しにみず)と言うものをご存じでしょうか。
末期の水とも呼ばれるこの儀式には、様々な由来がありますが、一説に「故人が亡くなった後、渇きに苦しまぬよう水をお口に含んでさしあげる」というものがあります。

本来は真水を用いていたこの死に水ですが、昨今は故人様が生前好まれていたものを用いられることも多くなりました。
お茶、ジュース、日本酒... 様々なお飲み物を末期の水として使われる時代ですが、今回の葬儀では「キリンラガー」を末期の水としてご用意させていただきました。

ご遺族は勿論、ご友人の方々といつか交わした「また飲みに行こう」という約束を、叶えるためにもご友人の方々にもお願いし、皆様でお口に含んでさしあげました。
奥様のおっしゃった
「みな、何度も酒を飲んだ仲だから、きっと旦那も喜んでるよ。」
との言葉に、きっと様々な思い出を思い起こされたのではないでしょうか。

時代とともに変化していくモノもあります。
しかしながら、故人を想う気持ちは時代を問わないものだなと感じた一説でした。

今年も終わりが近づいてまいりました。
寒い季節ですが、冬至を過ぎてこれよりは日も少しずつ長くなり、新年を迎える喜びもあります。
どうぞ良き新年をお迎えくださいね。

 

文十鳳凰殿 西尾幡豆斎場

担当 伊藤 勇也


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