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願いを込めて灯します

お世話になっております。平安会館 文十鳳凰殿の河本です。

気づけば2023年がひと月経ってしまいました。二月は最もひと月の日数が少ない月ですので、またあっという間に過ぎてしまいそうです。

これからは花粉もよく飛び交う時期にもなってきますので、体調管理を整えていきたいですね。

 

さてお葬儀にとって欠かせないものと問われたら、皆様は何を思い浮かべるでしょうか。

宗派によって必要なものは変わってきますので、一概に「これ」と言えるものは少ないかもしれません。

 

お葬儀に欠かせないものに「ろうそくの灯」があります。

よくお通夜でろうそくの火を絶やさぬように寝ずの番をされていた地域も多いのではないでしょうか。

お葬儀で灯されたろうそくがゆらゆらと揺れている光景を思い出された方もいらっしゃるかもしれません。

 

理由は定かではないですが、絶やしてはいけないと言われ、葬儀という特別な儀式の中にあるのを考えると、とても重要なものなのだろうと私はぼんやりと思っていました。

 

調べてみると、仏教においてろうそくの灯とは、仏様の光明の象徴と言われているようです。人間の愚かさや煩悩などのあまり褒められない部分を明るく照らしてくれる仏の光明、その象徴とされています。

 

また炎はあの世とこの世をつなぐ役割も持っており、ろうそくの火を灯すことで故人様が迷わずにお浄土へと旅立つための道しるべという意味もあるのだとか。

その為、葬儀が終わるまでは絶やしてはいけないという考えからお通夜の「寝ずの番」につながっているそうです。

 

先日のお葬儀では、その大切なろうそくの灯の種火をご家族様より頂き、式を執り行いました。私たちは「献灯の儀」と呼んでおります。

大切な方をお見送りし、お浄土への道しるべとなる灯りは深いご縁のある方からのものであってほしいという願いを込めています。

ろうそくだけでもとても奥深い意味が込められています。

今日はそのことを知り、覚えていただけましたら幸いです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

平安会館 文十鳳凰殿

担当 河本 粛


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