それは2年と半年前の事。
いつもニコニコ笑顔の素敵な故人おじい様。
しっかり物事を確認把握あれてみえるご長男喪主様と、それをサポートする次男様。
お孫様はおじいちゃん大好きな事がとっても伝わってきて
笑いあり涙ありの、とっても温かいご家族。お葬儀。
その際の、故人奥様でいらしたおばあ様。
ご主人とは本当に仲が良かったのだと、ほっこりさせて頂いた記憶も鮮やか。
その、おばあ様がお亡くなりになられたとのご連絡が入ったのです。
以前頂いたご縁から、
あまりにも早いお別れに驚きと悲しみでいっぱいになりました。
それでも、今回も榊原さんにと言っていただけたご家族の皆様の思いと
私自身おばあ様への思いもあり、精一杯お手伝いさせていただきました。
ご自宅へ伺うと、おじい様の時と変わらない温かいご家族。
おじい様を送られた際は、お孫様が沢山の想い出の写真を繋ぎ合わせて
式場出入口に貼り、手作りのパネルもありました。
今回のおばあ様にも、、、もちろん作って下さっていました。
「でもおばあちゃんは、あんまり派手な事は好きじゃなかったから控えめにね。」
そう言って、お通夜前ギリギリまで想いを込め作って下さったお品。
おばあちゃんの事が大好きだからこそ知ってるコメントが添えられ
想い出のパネルはおじいちゃんの時よりもクオリティが上がって
3Dな立体的。大好きなおばあちゃんの為に、つい手が込んじゃいますね。
手芸や詩吟、日本舞踊と多趣味でいらしたおばあ様。
想いを込め頂く焼香台と、お孫様お手製想い出パネルのメモリアルコーナー
にも、おばあ様をお忍び頂きたく愛用の扇子を、、、
ご主人が亡くなられる迄、毎年恒例だった年末のお餅つき。
ご主人が亡くなられてからやっていなかったけど
今年はやろうと楽しみにしていた30日。
けれど、奇しくもその30日に倒れられてしまわれたおばあ様。
食べれなかったお餅を、、、「おじいちゃんの分もだから2つね。」
想いの詰まったメモリアルコーナーに笑みがこぼれます
程なく開式のお時刻。
式辞に欠かす事の出来ない、祭壇にお灯し致しますお灯明はご長男より…
いつもお友達とお話ししながら…
畑仕事の後の一休みに…
コーヒーを楽しんでみえたおばあちゃんへ
おばあちゃん大好きお孫様より注いでお供えしていただきたく
お2人のお孫様へと進みます。
進む先のお孫様方と目が合い、大好きなお孫様に注いでお供え頂く事に喜んで下さる
おばあちゃんのお顔が浮かび、ついお2人に微笑んでしまいました。
するとお2人の目から今まで抑えていた涙が溢れてきました。
沢山の想い出と感謝を込め、注いでお供えいただいたコーヒーを
おばあちゃんにお召し上がりいただき開式させていただきました。
深く想いのこもったご焼香
コロナの影響で今回は家族葬で…
そう最初におっしゃってみえた喪主様。
けれど式場に足を踏み入れた瞬間に式場後方まで続く
会社様から頂いた沢山の供花に
「こんなに沢山お花を頂けるなんて思ってもなかった。
華やかになって嬉しい。」と何度も私にお伝え下さいました。
その感謝を、ご挨拶に込められ…
「お花が好きだったからね、、、、。」
お別れは、縁深いお方様方より沢山のお花を。
愛用の日本舞踊の扇子や、どこに行くでも必ず身に付けて行っていたから
これがないと!というお品等、、、
ご遺族様よりお届けいただきました。
「おじいちゃんとおばあちゃん本当に仲良かったよね!」
2年半年前にご主人に先立たれ、おばあ様はとても寂しそうだったと。
リュウマチの痛みと必死に戦って来たけれど、最近ではその痛みからか
「もうおじいさんの所へいこうかナ。」
そう呟かれてみえたおばあ様。
とても痛そうだったけど、自分で頑張って色々身の回りの事とかもまだやれていたのに
まさかこんな急に...とご遺族も信じられない状況での突然のお別れ。
「大好きなおじいちゃんに先立たれて、
頑張ろうって気力が無くなっちゃったのかもね…。」
そう皆さまで話してみえた程。
だからね… 最期はヤッパリ・・・
「ジャーン!!!
何よりネ、最期に、仲の良いご夫妻だったおじいちゃんおばあちゃんが
無事に向かう先でも逢えある様に…
結ばれる様に…
赤い糸で結んでおいたからネ。これを入れてあげて欲しいナ。」
すると、、、
ご遺族様から笑いが起きたんです。
「あ~!そっか!そうだよね!!」
その光景がまた温かくて…
最後、ご自宅へ伺った際も何気ないお話も沢山して下さって
「ばあちゃんも、この間じいちゃんのお葬儀の後、ワシの時も榊原さんにやって貰いたいって言ってたから、喜んでると思います。」
そうおっしゃって下さった事。
もちろん、そうおっしゃって下さっていらしたご縁あったおばあ様を送る事は
私としても、とても悲しい事ではありましたが、
『自分の最期を担当して欲しい』
そう思って下さった事、おっしゃっていただけた事
不謹慎かもしれませんが、おばあちゃん私、本当に嬉しかったです。
これからも、『自分の最期はあなたに担当して欲しい』
そう言っていただけるディレクター
先回頂いたご縁からあまりにも早く悲しいお別れ、お手伝いではございましたが
やっぱりおじい様の際と変わらず、笑いあり涙あり、皆悲しみの中にも笑顔で大切な方を
お送りされる皆様のお手伝いをさせていただけた事、心より感謝致します。